涼元宛のメールなのですが、zumo@myad.jpから suzumotoyuuichi@gmail.com宛に変更しました。アドレス帳などに登録されている場合、お手数ですが変更をお願いします。(しばらくはzumo@myad.jp宛でも届くと思うのですが、お返事する場合、suzumotoyuuichi@gmail.comからになります)
人生に必要なもの、クロネコとキンモクセイ
涼元悠一
「クロネコとキンモクセイ」
そう答えた彼女の、得意そうな顔。
いつも空いてる喫茶店、いつもの窓際、二人席。
秋、そろそろ日が短くなってきた午後。生け垣に囲われた、昔の洋館を改装したらしい一軒家。お客はおあつらえ向きに、僕たち二人だけ。よく磨かれた木張りの床に、南向きの窓から日光がまだらに射している。
僕の質問はこうだった。
「人生に必要なものは?」
もっとちがう答えを期待していた。
でも、唇から転がりだしたふたつの言葉は、クロネコとキンモクセイ。
最初に会ったのはもう一年も前だ。
印象は、「見てると楽しい子だな」だった。
飾りっ気のない髪型とモノトーンな服装から想像したのと違って、中身はほわほわしてるというか、一風変わった感じだった。『電波系』とか『わざとっぽい』とか、露骨に嫌う奴もいた。僕が気にならなかったのは、初見ではそこまで入れ込まなかったからだ。
何度か会うと、見てるだけじゃ中身はわからないんだなと思った。
実用一点張りの真四角なポーチの中に、いつでも飴を入れている。でもそれがフランス製だかフィンランド製だかの不思議なデザインの包みで、ひとつもらってみると、まともに食べられないようなすごい味だった。吐き出しそうになったら、勿体ないから最後まで舐めて、と言われた。
「こういう味が好きなんだ」
「好きとかそういうのじゃないけど」
答えながら自分も一個口に放り込んで、まんざらでもなさそうな、幸せお裾分け的な顔をしていた。これじゃ褒め言葉に聞こえるか。でも、本当にそんな感じだった。
なんだかんだあって、付き合うことになった。
そこからまた色々あって、週末は僕の部屋で一緒に暮らすようになった。
機会を見て同僚だちに紹介すると、みんな口を揃えて「かわいい」「羨ましい」と言ってくれる。でもその何日か後、彼女の話題になった時、一通り褒めそやした後こんな風に付け加える。
「でも、いろいろ難しそうな子だよね」
僕には合わないだろうってことだ。わかっているし、これからも変わらないと思うし、変えたいとも、変わってほしいとも思わない。
つまり……自分で言うのも恥ずかしいけど、ベタ惚れしてる。一緒にいてしっくり来る。ケンカをしてもすぐに仲直りしたいと思える。だから一緒にいたい。できれば、できるだけ長く。
ついでにぶっちゃけると、あの時の僕は勢いでプロポーズ的なことを言い出すつもりだった。
日曜の昼間をいつも通りに一緒に過ごして、締めくくりに彼女お気に入りの喫茶店に入って、僕がブレンドコーヒーのホット、彼女が黒すぐりジャムのロシアンティーを注文した。一週間分貯まったとりとめのない話をたくさん聞いて、いい感じにくつろいだ雰囲気になって、向かいに座った彼女の横顔が、半分の月みたいに眩しく輝くのが妙に綺麗に映えて。
ずっとここに来れたらいいね、なんて話の流れになった。
こうなったらもう、行っとくしかないわけで。
「それじゃあさ、ひとつ質問なんだけど……」
僕は切り出した。
「人生に必要なものは?」
僕なりに考えて、僕なりに踏み込んで、気持ちを込めた言葉のつもりだった。
でも、彼女はまごつきもせず、ずばっと即答した。
クロネコとキンモクセイ。
もう一度言うけど、クロネコとキンモクセイ。
「なんで?」
「前にね、ものすごいお金持ちのヒトがいて」
いきなり雲行きが怪しい。そう思いつつ、僕は念のため確認する。
「仕事関係?」
「ううん、ぜんぜん別」
早く先が話したいんだろう、首をぶるぶる、即座に否定する。
「だって庭とか公園みたいに広いんだよ? 他にも家がたくさんあるって言ってたし。それでいろいろ興味津々で、でもどうしても聞いたことがあって」
「どんなこと?」
「『駄菓子屋買い占めとかもうしました?』」
三秒ぐらい、沈黙ができてしまったと思う。
「なるほど」
「なるほど、でしょ?」
「それで、お金持ちさんの答えは?」
「『は?』って言われた。失礼だよね。『は?』って」
「だね」
僕も二度ほど『は?』と言い返しそうになってるけど、それは置いておく。
「昔読んだ本にね、金貨をお店のおばさんに渡して、お菓子全部買い占める女の子が出てきたの。そういうのにもうずーっと憧れてて」
「買い占めて、全部食べるの?」
「ううん。好きなだけ食べて、食べきれない分はみんなに配るの。あと、おみやげにしてもいいし」
言いながら、無造作にカップを持ち上げて、鈴みたいに振るいつもの癖。
「あ。もうない」
「もう一杯頼む?」
「うん。次はウィンナティー飲まないとダメだから」
「こっちは別のでいいんだよね?」
「お好きにどうぞ-」
にっこりと笑って、その笑顔のままカウンターの方に「すみませーん」と呼びかける。
彼女がウィンナティー、僕は……結局ブレンドコーヒーホットのお代わり。オーダーを伝えるのもそこそこに、またこっちに向き直る。
「それでね」
幼少の頃からの夢であった『駄菓子屋買い占め』について、彼女は果敢に説明を試みたらしい。でも、当然理解してもらえるはずもなく。
「なんかね、いつの間にかワインの話になっちゃった。でも、全然美味しいとかじゃなくて。何ダース買っていくらだったとか、ずーっと持ってるどーにか言うワインが今は何十万円になってるとか。わたしにも一本くれるって言ったんだよ」
「ほんとに?」
「うん。だから言っちゃった」
「なんて?」
「ワインってやですよね。こぼすと落ちないし」
鼻白んだお金持ちの顔が見えるようだ。これだから電波系って言われちゃうんだろうな。あと、完全にとばっちりの高級ワインには同情する。
「素直にもらってきたらよかったのに」
ちなみに言うと、彼女はワインも大好きで、二人で一本空けることもある。僕がいなくても一本は簡単に空くと思う。
「だって、ワインの値段とか名前とか飲みたいんじゃないもん」
子どもみたいに口をとがらせたまま、言ってることは妙に鋭い。
「あー、やっぱりナントカタカイワインよりも駄菓子屋買い占めがいいなー」
「今度やってみる? さすがに買い占めはできないけど……」
「お金持ちじゃないから、禁止」
「禁止なんだ。それは厳しい」
「お金持ちキライだから」
空のカップをまた持ち上げてしまってから、すぐに戻してぶすっと言う。お金持ち大好きと言われるよりはマシだけど。
彼女にとっての幸せの中心は、いわゆる裕福ってやつじゃない。このまま二人でふわふわしたまま暮らしていけそうな気がするし、そうしたいけれど、できるものなんだろうか?
それを確認するために、「人生に必要なものは?」なんて言ったんだろうな。
つらつら考えていると、彼女がふうっと溜息をついたのが聞こえた。
「お金持ちって、いつもなにをしてるのかな? せっかくお金あるのに」
「そりゃまあ、ゴルフとか」
「ゴルフをしたかったからお金持ちになったのかな? お金持ちになったからゴルフをしたくなったのかな?」
「ニワトリが先かタマゴが先かだよね。それは」
「どっちが先?」
「いや、そう訊かれても……」
僕に答えられるわけがない。未だに正解が得られていない、人類永遠の難問だ。
「要するに、お金持ちになることは人生において必要じゃない、と」
「うんそれ、だいたいそんな感じ」
僕は無難にまとめ、彼女は鷹揚にうなずく。
「だから、クロネコとキンモクセイ」
そしてようやく、会話は元の場所に戻ってきた、んだろうか?
「お金持ちになっても、温室とかでキンモクセイ育ててっていうのは違うから」
「うん。だろうね」
「今日みたいな日にね、よく晴れてて、ぶらぶら散歩してて、ちょっと寒くなってきたなって感じで、あれ? って思ってくんくん匂いかいだらそこにあるのがキンモクセイ」
木そのものだけじゃなくて、周りのシチュエーションもひっくるめてのキンモクセイってことだろう。きっと。
「キンモクセイ好きだったんだ」
「ううん、そんなに」
ぷるぷると首を振る。僕は困ってしまう。人生に必要なものは? そう訊いたはずなんだけどなあ。
「あ、ちがうちがう。キンモクセイだけじゃダメってこと」
「じゃあ、やっぱりクロネコも?」
「うん、クロネコも。でも、それだけじゃダメ。仔猫の時にある日突然迷い込んで来ないと」
また条件が厳しくなった。
「色が黒ってとこも譲れない?」
「うん。ゆずれない」
「そりゃまたなぜ?」
「なぜでも」
「そこを何とか説明をお願いしたい」
「うーん、敢えて言うならー」
しばし考えてる顔を見せ、それからあっけらかんと答える。
「クロネコって、それだけだとネコって感じがしないから」
「うーん、そんなもん? 個人的には猫オブ猫って感じがするけど、黒猫」
「うんうん、そんなもん。あんまりネコネコしてるのは好きじゃないんだ、きっと」
……まあ、そこは今拘るべきところじゃない。話を戻そう。
「僭越ながら、ここまでの流れをまとめさせてもらうと」
「まとめてみて」
「最初からそこにあったみたいなキンモクセイと、それにぴったりなクロネコがセットで必要であると」
「うん」
無邪気かつ簡潔にこくり。今度は僕がはあっと溜息。
「幸せになるのは難しいなあ……」
「そんなことないよ」
ほんわりと笑って、カウンターの方を向く。
「マスター、窓開けていいですか?」
薬缶が湯気を立てはじめた音と一緒に、どうぞ、という声が聞こえてきた。
彼女は自分の家みたいに、真鍮製らしい古い締め具を外して、窓枠に手をかけて……
「……開かない」
「僕がやるから」
椅子から腰を浮かして、いっぱいに手を伸ばして、彼女の隣の窓を押してみた。
たしかにちょっと立て付けが悪く、不満を言うみたいに蝶番がぎいっと鳴る。
「そーっとね、音を立てちゃダメ」
「……努力はします」
よくわからないけれど、慎重に、少しずつ、古い窓を外側に開いていった。
ひんやりとした風が入ってきた。
それから、空気にお酒を溶かしたような、とろけるような甘い香り。
「……あれ?」
「やっとわかったんだ」
そうしてひょいっと窓の外を指さす。生け垣の奥に、子供の背丈ぐらいのこんもりとした木が植わっている。小さなオレンジ色の花が、あとからまぶしたみたいにそこここに咲いていた。
僕が今まで存在にさえ気づかなかった、正真正銘キンモクセイの木だった。
「それと、あっち」
指をひょいっと下に動かす。
地面の日だまりにクロネコもいた。まだちっちゃい仔猫だ。キンモクセイの香りに包まれて、毛糸で編んだもこもこのクッションみたいに丸まって眠っている。
「ほらね、簡単。気づかなかった?」
いつもの澄まし顔で、でも得意そうに言う。
「うん、気づかなかった」
これには僕も、素直に感服するしかなかった。
「あそこのキンモクセイ、先週咲いてなかったよね。匂いも今日がはじめてだった。だから、今年はじめてのキンモクセイ。あと、クロネコもキンモクセイはじめてでちょっとびっくりしてたけど、今はお気に入り。だから、今年はじめてのクロネコとキンモクセイ」
クロネコの気持ちまで丁寧に説明してくれる。例によって根拠は特になさげだけど、たぶんそれで合ってる気がする。
それはそれとして、重大なことに気づいた。
「もしかしてだけど……今話してたのって、わりと見たまんまの即興?」
「どうかな?」
お待たせしました、と言って、マスターがお代わりを持ってきてくれた。
僕の前にブレンドコーヒー二杯目。彼女の前にはご所望通りのウィンナティー。こんもりとした生クリームの上、シナモンパウダーがたっぷりかかっている。シナモンたっぷりで!なんてオーダーしなくても、最初からこうしてくれるようになって、もう半年は経っている。
愛おしそうにカップを持ち上げ、クリームの山にそっと唇をつける。
「人生に必要なものとか、たくさんありすぎてわからないけど」
シナモンまぶしの生クリームを唇の端にくっつけて、彼女はこっちをまっすぐに見つめる。
「クロネコとキンモクセイだけは絶対必要」
それはきっと、ずっと変わらない宇宙の法則だった。
おわり
2024年、秋のとある吉日、午前10時頃、南部駅前に降り立った。
本来なら五月末に訪れる予定だったのが、色々あって今日になってしまった。
ほどよく日が射し、ほどよくいい天気。とりあえず、駅前をぶらぶらと歩く。よさげな飲み屋もあればコンビニも喫茶店もある、コンパクトで住みやすそうな町。
海岸沿いに出る。広い砂浜、波打ち際では女子高生と思しきグループが戯れ、道の脇では曼珠沙華が咲いている。
全く知らない土地の情景に触れ、久しく忘れていた旅情がいよいよ高まるのを感じる。そう、今回の目的地はここではなく、この町のすぐ隣にこそある……
つつがなく時間を潰し、そして時が来た。
駅前のパン屋さんで昼食用のパンを買い、ホームに戻る。
ほどなく列車が来た。二両編成のワンマン車。もちろん鈍行、鈍行でなければならない。
最前のドアから乗り、整理券を取ってベンチシートに座る。
そう、この旅本来の目的地。それは──
『紀勢本線各駅停車南部の次の岩代駅』、である。
自分ひとりが電車を降りると、そこでは『人気のないホームの古いベンチ』が待っていた。
ぶっちゃけそこまで古くはないけれど、いきなりテンションが上がる。無人駅になったことは知っていたので、最悪、ホーム上の設備は撤去されていることも覚悟していた。
まずはベンチに座り、買っておいたパンを食べて腹ごしらえする。(ちなみにこの3個で確か370円税込。物価がバグってるにも程がある。そして美味しい)
人心地ついた後、ここに来たからには当然やらなければならない行為を実行する。
おもむろにイヤフォンを装着し、スマートフォンに入っているとある曲を再生した。
……わけがわからないよという方も多いと思うので、遅蒔きながら説明を。
テングサの歌、シンガーソングライター谷山浩子が作詞作曲した歌唱曲。
自分がはじめて聴いたのは、たぶんラジオ番組、『谷山浩子のニャンニャンしてね』か『谷山浩子のオールナイトニッポン』の番組内だったと思う。つまり1984年前後。
かわいい曲調に反したちょっとファンタジックというか、ぶっちゃけて言えばグロテスクな歌詞は、一聴して深く印象に残った。その冒頭はこんな風に始まる。
『紀勢本線 各駅停車 南部の次の岩代駅の
ひと気のないホームの古いベンチの上にあたしはいるの』
それからずっと、岩代駅に行ってみたい。しかも南部駅から各駅停車に乗って行きたい。そして無人のホームのベンチに座ってフワフワしてみたいと思っていた。
三十有余年の時を経て、ようやく念願を叶えることができた。
3ループ聴いた後、とりあえず満足した。
それからホームと駅舎、駅前をひたすら撮影した。(途中下車扱いなので改札内外を行き来し放題。(まあ無人駅だから切符がなくてもフツーに入りたい放題ではあるけれど)
年季は入っているものの最低限の手入れはされているコンパクトな駅舎。
脇にあったお稲荷様の祠で、無事ここにたどり着けたことを感謝した。
そしてホームに戻り、蔦に囲まれた駅名標を念入りに撮影。
そこには確かに、人間の手を離れ自然に帰ろうとしている人工物の儚さと美しさがあった。
(※すみません、色合いとかそれっぽく後加工しました)
これでやるべきことはやった。が、帰りの電車が来るまではあと1時間ある。
駅周辺を散策することもできたが、敢えてベンチに戻る。
そう、むしろここからが今回の核心だ。
このベンチに座ったからには、『何万年でも何億年でもずっとこうしてぼんやり』するのが筋だからだ。
そんなわけで、誰もいないホームで全力でぼんやりする。
何もなさすぎて退屈するかと思ったらさにあらず。『汽車の時間に汽車が来ない』『道は見えるが車は通らず』どころか、ちょっと離れた道路では、わりとフツーに車が行き交っている。そしてわりと頻繁に汽車(電車だけど)も来る。汽車の時間に正確に来ては数秒で通り過ぎていく。
それでも、時々は静寂が訪れる。
気がつけば、口笛を吹いていた。
扉、日だまりの少女、カントリーガール、夕焼けリンゴ……
今、この瞬間に流れるべき曲たちが、自然と口をついて流れる。
はじめて谷山浩子を知って数十年が経っている。あれから様々なアーティストの、たくさんの曲に触れてきたけれど、自分の奥底に根付いているものはそう簡単には色褪せないことを再認識できた。
正午を回った頃、少し風が強くなり、空気に秋らしい気配が混じりはじめた。
綺麗に清掃されたトイレに寄って、手早く帰り支度をした。
数分後、定刻通りに普通御坊行きが来た。
電車に乗る前にもう一度振り返った。
そして、思った。
あのベンチには今も、十代の頃の自分が座っている。
今の自分は電車を乗り継いで、夜の街で一杯ひかっけて、きっといい気分で家に帰って、この旅行の一部始終をそれっぽくまとめてブログに載せ、いい思い出にするのだろう。
そうしてきっと……あのベンチに戻ることは、もうないのだろう、と。
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その後&余談。
車窓で気になったものなど。
車両の窓が広い上にベンチシートなので、所によっては向こうに海しか見えず、千と千尋の神隠し気分が味わえた。
岩代駅前後は線路がちょうど海沿いで、まさに紀伊半島に添って走ってる感が強くてよかった。
初島駅近くの石油プラント。山合いの風景をぼーっと眺めていたらいきなり来たので度肝を抜かれた。後で調べたら、『2023年10月をもって石油精製機能を停止しました』とのこと。
無事新大阪まで戻り、いつもの店で聖地巡礼の成功祝い。(予定調和)
越の鷹 純米イエローホーク。ぎゅっとした、でもやさしいお味。
お造り盛り合わせ抜粋。鯖きずし、鮪脳天、そして抜群に美味かった鰤、見えない端に鯛。
デザートにいちじくのコンポートとバニラアイスをいつものたこシャン(スパークリングワイン)で。
親方に本日旅行の旨を得意げに話す。音楽の嗜好も違うし、当然通じるわけはないんだけど、「それ、駅前でテングサは売ってませんの?」と合わせてくれたのは嬉しかった。うん、たしかにそれはそう。俺なら絶対買ってベンチに置いて写真撮るし。生の天草が難しいなら寒天でも可。
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総括。
長年の宿願すぎたせいで、逆に今更行っても義務として喜ぶだけになっちゃうだけなんじゃないかなあ……正直そう思ってもいたけれど、実際には自分でも意外なほど嬉しかったし、興奮したし、達成した充足感もスゴかった。
やりたいことはいつやっても価値がある。
改めてそう気づけたのが、いちばんの収穫だったのかもしれない。
あと、谷山浩子の楽曲は絶望的に旅行中に合わないのを知ったことも。
註01:帰りの列車内では谷山浩子ではなく鈴木祥子を聴いてたのはここだけのヒミツ。だって浩子さんの曲、暗くした部屋で独りで聴くなら最高だけど旅情はほぼ皆無なんだもん。
註02:この記事本文中ではどういう趣旨の歌詞なのかは敢えてボカし目にしたので、ちょっとでも気になる方はぜひぜひ原曲『テングサの歌』御一聴を。
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蛇足。
いい感じの酔い加減で自宅に帰り着いた後、改めて腹ごしらえをした。
復刻成った青春という名のラーメン、これもまた、自分にとってはまさに青春の味。記憶の中では麺もかやくももっとチープだったけれど、美味しくて驚いた。そしてめっちゃ味が濃い。それはきっと、自分側の変化も大きいのだろうけど。ヒント:加齢)
2021年06月30日15:00 けものフレンズぱびりおんサービス終了。
自分史上初めて、サービスイン当日からサービス終了まで、ほとんど毎日遊んでいたソーシャルゲームだった。
確たるストーリーがあるでもなく、課金要素すらゆるゆる。あそびどうぐをテキトーに置いておくとフレンズが遊びに来てくれて、お礼に木の棒とか布の切れ端とかを置いていってくれるという、ぶっちゃけねこあつめライクなシステムだったけど、リアルタイムで考えたり操作する必要がないのが自分にはすごく合っていた。(なので、あとから追加されたアトラクションの方はあまり熱心にやらなかったけど)
けもフレ好きを抜きにしても、キャラのデフォルメやめずらしい行動のアクションが可愛らしかった。この仕草は原作(元になっている動物)のどの辺りから採ってるんだろう?と考えるのも楽しかったし、実際Webで調べて「なるほど!」と感心したりもした。いい感じのシーンに出会ったらスクリーンショットを撮りまくった。今もちょっとした暇があれば、指がスマホのぱびりおんアイコンを押してしまうぐらい。
サービス終了後はオフライン版として、図鑑とけもトークが閲覧できるだけになってしまったけど、ぱびりおんは今もどこかに存在して、自分ができなくなったジャパリまんじゅうの補充やあそびどうぐの交換は、馴染みのラッキービーストたちが肩代わりしてくれているのだと思っている。
以下、ぱびりおんでの自分のスクリーンショットをつらつらと。正直枚数が多すぎて吟味するのも難しいので、目についたのを片っ端から貼っていきます。(注意!画像たくさん&すっごい縦に長いです)
記念すべきサービスイン初日のスクリーンショット。
表示オフすら覚えていない頃。
その後はいい感じのツーショット狙いが続く。自分にとってぱびりおんとは、仲良しペアをスクリーンショットに納めるゲームだったのかもしれない。それがもうフツーに楽しく、全く飽きることはなかった。
場所的にはこうざんの喫茶店が好き。
お気に入りのあそびどうぐは雛壇。なぜなら大変カップルっぽいから。
狙っているペアがなかなか揃わないのもまた一興だった。
「アライさーん」「なのだー!」
「アライさーん」
「なのだー!」
まあ、もtろんフツーのツーショットも押さえてます。アラフェネは至高。
レアキャラや似たもの同士も来れば嬉しかった。
もちろん、わちゃわちゃ集まってるのも楽しい。
来てくれていちばん嬉しかったのは、何と言ってもオイナリサマ。
根性でSSプリンターを回して、ついにコンコンキッチンを引いた。
自分の全課金はこのために費やされたといって過言ではない。
で、いなり寿司が作れるようになったとたんガンガン来てくれるように。
霊験あらたか。
このひょいって横から顔を出すアクションが好き。
あと、スカイフィッシュちゃん。
ひとりだけ全く違うシステムで出現するので、見つけた時の嬉しさもひとしお。
あと、喋り方がかわいい。何言ってるかサッパリわからないけど。
心残りなのは、あそびどうぐ配置であんまり無茶ができなかったこと。
頑固な居酒屋店主のごとく、ついつい常連さんも一見さんも楽しめそうなものを
吟味して置いてしまう。
クリスマススペシャルとか、
謎の宇宙ジオラマとか。
他にもオールまわしぐるまとか、オールこたつとかやりたかったけど、
閉店が決まって客に逆ギレしてる店主状態なので 自粛。
そして迎えた最終日。エリアをどこにするかは迷ったけど、毎日必ずローテしてたので、
その流れのままゆきやまにした。
バリバリいなり寿司をつくるオイナリサマと、見届けに来たその眷属。そして集まってくれた白っぽいみなさん。
最後のスクリーンショット。そして……
サービス終了。
開発や運営に関わった方々、本当にありがとうございました。
けものフレンズ関連のコンテンツはこれからも続いてくのだろうけど、ぱびりおんのエッセンスは色々なところに残っていく。きっと自分でも知らないうちに、ぱびりおんとは何度も再会する。そうやって『いいもの』はずっと残っていくのだと思う。(いや、リバイバルコラボとか、むしろしれっと復活してもオッケー)